2008年05月21日
ラクトースオペロン
このものの生態については、どうゆう事なのか本当になぞでした。
真正細菌及び古細菌では、機能の関連した遺伝子が染色体上で隣接して存在し遺伝子クラスター(gene cluster)を形成している。この遺伝子クラスターのうち、単一のプロモーターで転写される単位をオペロン(operon)という。その代表的なものが、ラクトース(lac)オペロンである。 ラクトースは大腸菌の細胞表層から細胞内へ輸送され、その後グルコースとガラクトースに分解される。細胞内への輸送はラクトースパーミアーゼ、グルコースとガラクトースへの分解はβ-ガラクトシダーゼが関与している。この2種類の酵素が同時に働くことによって、大腸菌はラクトース代謝が可能となる。ラクトースオペロン上には、β-ガラクトシドトランスアセチラーゼをコードする遺伝子も存在するが、この酵素はラクトースの資化には直接関係なく、その役割は不明である。
β-ガラクトシダーゼ、β-ガラクトシドトランスアセチラーゼ、ラクトースパーミアーゼはそれぞれ、lacZ、lacA、lacY'という遺伝子によってコードされているが、これらの遺伝子は極めて近接している。ジャコブとモノーはこれらの遺伝子が以下のように配列していることを同定した。
プロモーター(P)-lacZ-lacY'-lacA-ターミネーター(T)
これらの遺伝子群は構造遺伝子と呼ばれており、実際に反応に機能しているタンパク質をコードしている。これらの遺伝子が転写されると、翻訳も同時に進行し、必要なタンパク質全てが発現する。更に、lacZの上流にlacIと言う遺伝子が発見された。この遺伝子は独自のプロモーターおよびターミネーターを持っており、ラクトースの代謝に直接関与するタンパク質をコードしていなかった。
lacIの機能は構造遺伝子の転写を調節しており、ラクトースリプレッサーと呼ばれるタンパク質をコードしている。ラクトースの非存在下でこのタンパク質が発現している間は、構造遺伝子の転写は行なわれない。ラクトースリプレッサーは構造遺伝子のプロモーター配列の近傍に存在するオペレーター配列に結合することによって、RNAポリメラーゼの結合を回避させている。
逆にラクトースが存在している場合、ラクトースリプレッサーにラクトースが結合し、ラクトースリプレッサーはコンフォメーション変化を起こしてオペレーター配列に結合できなくなる。その時に初めてRNAポリメラーゼが構造遺伝子のプロモーターに結合し、転写が開始される。この反応によってラクトースが消費しつくされると、また、ラクトースリプレッサーがはたらき転写が抑制される。こうした調節因子(今回はlacI)の働きを変える因子(今回はラクトース)の事をインデューサーという。
詳しくはラクトースオペロンを参照。遺伝子の制御に関わる、他の因子としては転写、翻訳の速度やmRNAの回転率などがある。遺伝子の発現に関わる全ての因子がその制御に関わるといってよい。
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